あなたはなぜ、転職したいのでしょうか。
公務員の仕事が合っていませんでしたか?
職場に嫌いな人がいますか?
将来的にやっていく自信が持てませんでしたか?
待遇面で不満がありましたか?
様々な理由があるとは思いますが、もし今、毎日仕事に行くことが嫌で仕方ないのであれば、転職しましょう。
嫌だと思って耐えるのは辛いですし、そんな状況では心や体が悲鳴をあげてしまいます。
人手不足の今、極端な我慢は必要ありません。
もし今がそれほど嫌ではなかったり、前向きな気持ちから転職をしたいのであれば、少し落ち着いて考えましょう。
あなたが今転職したいのは「隣の芝生は青い」かもしれないからです。
この場合は、「なぜ、公務員を辞めるのか」を明確にする必要があります。
公務員は終身雇用の安定した仕事であり、その仕事を辞めるからには「なんとなく」ではなく、転職で手に入れたいものを明確にすべきです。
キャリア形成は中長期でやるもので、次の転職だけで成功/失敗が決まるものではないですが、それでも「失敗した」と思うことがあります。
そのときに「欲しいものを手に入れるためにリスクを取った」という意識がないと後悔します。
また、面接時にも「なぜ、転職するのか?」はしつこいくらい聞かれます。
したがって、この点は自分なりにしっかり整理しておくことが必要です。
以下に、典型的な判断軸をお示ししたいと思います。
これらについて、自分はどちらに当てはまるでしょうか?
これらを考えた上で
「なぜ、転職するのか?」
自分なりの答えを整理していただくのも1つだと考えます。
1. 自由な空気感 vs 家族主義的な空気感
民間企業には一般的に自由な空気感があります。
また、必ずしもその会社で一生を過ごすとは限らないため、社員同士も「その場限りの関係」の前提があります。
一方、公務員は、定年までその組織に居る可能性が高いため、クローズドで家族的な空気感があります。
安心感はありますが、一方でパワハラや理不尽な待遇なども生じやすくなります。
なお、民間企業でも終身雇用的な会社は公務員組織に近い空気感があります。
2. 安定&退屈vs不安定&ワクワク感
民間企業に転職するとその後も転職をする可能性が高くなります。
将来的なキャリアのゴールが見えにくいため不安は増しますが、不確定であるがゆえのチャレンジ機会やワクワク感があります。
一方、公務員はキャリアパスがある程度決まっています。
決まっているがゆえに「つまらない」と感じる人もいるでしょうが、将来の見通しが立てやすいという大きなメリットもあります。
3. 金銭的な広がり vs 最低限の保障
民間企業では、給与以外にも副業や投資など多様な収入源を模索するチャンスがあります。
給与を上げるための転職も考えられます。
一方、公務員は給与テーブルが決まっている上に副業禁止などの制約が多く、金銭的な広がりがありません。
ただし、最低限の保障はあります。
4. 社会的信用
公務員の社会的信用度は非常に高いと言えます。
特に地方で生活しているならばその威力は絶大です。
金融機関から融資を受ける際などにも大きなアドバンテージになります。
あなたはどちらが向いているでしょうか?
一般論で言えば、自分に自信がある人、挑戦したい人、未来が決まることが嫌な人、不安に強い人、収入を上げたい人は民間企業が向いています。
一方、安定したい人、将来の見通しを立てたい人、不安感の強い人、また「家族第一主義で生きる」と決めていたり、一生を賭けて極めたい趣味があるなど、逆に人生の目的が非常に明確な人は公務員が向いています。