公務員からの転職では「公務員時代のスキルが民間企業でどう活かせるのか」「給与や休日などの条件が変わる不安をどう捉えるべきか」といった悩みが尽きませんよね。
今回は、「法務部」や「法律事務所のバックオフィス」といった管理・専門部門への転職に関する2つのご相談と、それに対するプロ目線のアドバイスをご紹介します。
お悩み①:都道府県庁から大手総合商社の子会社(法務部)への転職
【相談内容】
都道府県庁から、大手総合商社の子会社の法務部に転職すべきか迷っています。法学部卒で法律や英語のスキルを活かしたいと思い転職活動をし、内定を得ました。グローバル展開している会社で、自分のスキルを生かせそうだと思っています。しかし、以下の点で親から反対されており、自分自身も不安に感じています。
- 年収は変わらないがボーナス比率が高い(業績が悪くなると年収が下がらないか)
- 休日が年間10日ほど減る
- 総合職採用のため、将来的に法務部から別部署へ異動になるか分からない
【アドバイス】
迷う必要なし!非常に恵まれた「超優良案件」です。結論から言うと、「絶対に転職した方がいい、非常に素晴らしい案件」です。その理由を3つのポイントで解説します。
- 実務未経験から「法務」に挑戦できるのは「総合職」だからこそ
相談者さんは「総合職だ から異動が不安」と仰っていますが、逆の視点が必要です。公務員として法律や英語の素養 があるとはいえ、企業法務としての実務経験はないはずです。もしこれが「法務のスペシャリスト(専門職)」の求人であれば、経験不足で採用されていなかった可能性が高いでしょう。「総合職だからこそ、ポテンシャルを見込んでチャンスを与えてもらえた」と捉えるべきです。まずは希望通りの法務部で経験を積み、もし将来的に異動のタイミングが来た際に「やはり法務として生きていきたい」と思うのであれば、その経験を活かして外資系企業の法務部などへ 転職(ステップアップ)すれば良いのです。 - 大手商社の子会社なら、社会的信用も安定感も抜群
親御さんが心配される「子会社」という点や、「ボーナス比率が高い」という点についても過度な心配は不要です。「子会社」は規模や社格などピンキリです。ただ、グローバル展開しているとのことですので、その規模感であれば大きな問題はないと思います。ボーナス比率が高いとのことですが、管理部門の一般職員の業績連動分はさほど大きくないと考えます。ボーナスが激減するようなリスクは低いでしょう。 - トータルの「働きやすさ」は役所を上回る可能性大
「休日が10日減る」点も気にする必要はありません。今の民間トップクラスの企業は、リモートワークの導入など柔軟な働き方が役所よりもはるかに進んでいます。トータルで見た働きやすさやホワイトな環境という意味では、 役所よりもこうした優良子会社の方が勝っているケースが非常に多いです。
お悩み②:公務員から「法律事務所のバックオフィス」への転職はどうですか?
【相談内容】
公務員からの転職の1社目として、法律事務所のバックオフィス(総務など)への転職はどうでしょうか?
【アドバイス】
転職しやすいが、「その先のキャリア」を見据えた慎重な判断を。公務員の業務とバックオフィス業務は親和性が高く、一般的な入りやすさとしては十分に「あり」な選択肢です。しかし、長期的なキャリアを考えると、以下の点に注意が必要です。
- 「事業(ビジネス)」に関わりづらくなる
法律事務所のバックオフィス業務は、弁護士などの法務専門家を支援する仕事です。ここで経験を積むと「管理部門のスペシャリスト」としてのキャリアが固まりやすくなります。したがって、将来的に事業部門に行きたいという思いがあるなら、この選択はおすすめしません。法律事務所のバックオフィスに入ると、そこから事業側へのキャリアチェンジは難易度が上がります。 - コストセンターゆえの給与の頭打ち
バックオフィス部門はどうしても企業内で「コストセンター(利益を直接生まない部門)」と位置づけられやすいため、給与が上がりにくい側面があります。もし、「バックオフィスから始めたいが、給料は上げたい」という思いがあるなら、ベンチャー企業などの総務・人事・広報などを狙うのがおすすめです。ベンチャーの総務であれば、採用や組織づくりなど事業成長に直結する幅広い業務を経験でき、その後のキャリアの選択肢を広げやすくなります。
まとめ
次の転職先だけでなく「その先のキャリア」を見据えよう
今回のお二人の相談に共通するポイントは、「次の1社目の条件だけで比較するのではなく、そこを経た後にどんなキャリアに繋がるのか(2社目、3社目)までをセットで考え るべき」ということです。公務員からの転職は、ゴールではなくキャリアのリスタートです。 公務員転職ドットコムでは、 現役公務員の方からの転職相談を無料でお受けしています。「自分は転職すべきか?」「公務員の経験はどう民間で活かせるのか?」と悩んでいる方は、ぜひ一人で抱え込まずにお気軽にご相談ください。
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