国土交通省から農業ベンチャーへ 「30歳での挑戦のきっかけ」

国土交通省から農業系のベンチャー企業に転職された方のインタビューです。

留学制度の活用を前にご自身のキャリアについて真剣に悩みながら、ベンチャー企業への転職を決断されました。

30歳前後で転職を決意した前後の話を教えていただきましたので、同じくらいの年代の方に参考になると思います。

‐今日はお時間いただきありがとうございます。まず、公務員になったきっかけを教えてください。

はい、こちらこそよろしくお願いします。

私は出身が地方なもので、「地方を元気にしたい」という思いが原点にありましたので、公的なフィールドである行政の世界が選択肢として自然に浮かんできました。

 

‐それは公務員になりたい人が周りにいたということですか。

はい、私が東大法学部に在学していたこともあって、周りに国家公務員を志す人が多く、その流れの中で自分も検討するようになりました。

 

‐東大生で国家公務員を志望する人は減ってきていると聞きますが、まだ多かったのですね。

昔と比べたら減ったのかもしれないですが、私が大学在学中には、それなりに目指している人がいた印象です。

 

‐公務員以外の選択肢も考えましたか。

金融系を中心に志望していました。ただ、制度や法律を変えて社会を変えていきたいという思いがあり、公務員になりたい気持ちの方が強かったです。

 

‐それで結果として国土交通省に入られるわけですね。

はい。他の省庁も考えましたが、よく言えばいろいろな分野に興味があり、悪く言えば飽きっぽいという自分の性格も考えて、いろいろな分野を所管している国交省に入りました。先ほど話した通り、法律や制度を作る側に回りたいという思いがあったので、国の中でも影響力が大きく、自治体や民間企業との接点も多い国交省は、自分に合っていると感じました。

 

‐国交省には何年いらっしゃったのでしょうか。

7~8年です。4つの部署を経験しました。課長補佐で辞めました。

 

‐入省後はどんなお仕事をされたのですか。

最初の2年間は、国全体の政策方針を取りまとめる仕事を担当しました。「骨太の方針」などに関わる機会もあり、省内の司令塔的なポジションで、各省との調整などを行いました。

その後、リニア中央新幹線に関する調整を行い、工事に反対する静岡県との調整や、専門家会議の取りまとめを行いました。

また、鉄道のバリアフリー料金制度の政策立案を行いました。省令により定められる鉄道運賃に付加される料金の設定などを担当しました。

さらに、インドへの新幹線導入のために、インドでの会社設立など、国際プロジェクトも経験しました。

 

‐その後はいかがでしょうか。

その後、法令審査や国会提出の調整なども経験しました。最後は、高速道路の料金制度改定に関する制度設計や政策立案に携わり、ネクスコとの調整や審議会対応などを行っていました。

 

仕事は非常に充実していた様子ですね。

はい、仕事内容には不満はありませんでしたね。

 

‐そんな中で、どうして公務員を辞めようと思ったのでしょうか。

大きく3つ理由があります。

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